最低の恋をした。不実で、自分勝手な彼に振りまわされるばかりの恋。忘れられない恋となった。あれから五年がたつというのに、思い出せば未だに胸を突き刺す。それが、ただの不快感であれば良かったのに。会社からの帰り道、すれ違いざまに振り返った先に、五年前別れた彼がいた。再会した彼は、別人のように穏やかで優しい、誠実そうな男へと変わっていた。だまされない。もう、私に関わらないで――……。小説家になろうにも投稿してあります。
文字数 40,746 |  最終更新日 2020.2.27 |  登録日 2020.1.12