西本夏子、29歳。二ノ宮成人、22歳。二人の出逢いは7年前の夏。「好きです!」と、ただがむしゃらに夏子へ熱情をぶつけてきた15歳の少年。成人の熱情に夏子は惹かれ、夏子の優しさに成人は囚われた。一度交差した二人の時間は、だが直ぐに分岐して失われた。重ならない時間の中でも、夏子は成人に、成人は夏子に囚われ続けた。別れから7年後の夏。運命はまたイタズラに二人の時間に分岐点を与えてくる。交差するもしないも二人次第。もし、もう一度出逢えたなら…。初恋を拗らせた、不器用な二人の恋物語。
文字数 71,823 |  最終更新日 2020.1.31 |  登録日 2020.1.31